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光源憂行虚構界隈 [俺の日常]

 まずは光である。
もともと、この世界は闇。
濃密な深淵の黒こそが世界の本質であった。
そこへ光というエネルギーが流れ込み、熱を産み、衝撃を産んだ。
 光なくして物は見えない。
数億年の進化、取捨選択を経て持ち得た奇跡の賜たる人間の生体のレンズが光に反射する物体を視床下部に撮りこみ、脳髄の奥底で映像を解釈する。
それが我々の目に見える宇宙。
不変のもの。真実。
動かしがたい世界の在りよう。
 しかし、人間は空想を弄ぶ。
脳髄の内部で奔放な想像を構築し、幻妖を転がしては、また捏ね繰り回す。
非実在の、仮想の、形而上の、いずことも知れない妄想の別次元。
蒙昧な空間を占めて乱れ居たるは産まれも付かぬ怪物であったり謎の巨大建造物であったり獣耳を生やした美少女であったりする。
それらの妖しい存在は脳髄から抜け出して時に現実を侵蝕する。
脳髄は解釈する。
 其 れ は 目 の 前 に い る
嗚呼……この実存。
この感触。
この光輝。
間違いない。
視えるのだから、これは本物なのだ。
悟ったとたん、愉しい暮らしが始まった。
気まぐれに現れるキャラクターたちと挨拶を交わし、冗談を言い合う。
理想の容姿と反応を示す相手を前に、脳は快楽物質の分泌を惜しみなく続けるのだった。
これが幸福か。
ねっとりしたぬるま湯に漂うかのような幻想はいつまでも続くのだと思った。
そう信じた。
 光は暴走した。
優しい空想は反転して意識に食らい付く。
嫌らしく攻撃的な光が容赦なく眼窩を焼き、神経を侵して脳髄に牙を立てた。
自分が確立したキャラクターたちは輪郭を失い、溶けゆく意識を酸のように焦がし始める。
混淆は進み、引き裂かれたカンバスを覆っていく。
天地を失って混濁する意識の糸を手繰ってもがく。
手?
手ってなんだろう。
見えるのは光。それだけ。
光という闇。
土足で脳髄を踏みしだくモノが居る。
そのモノが不快に嗤うのがわかった。
脳髄に凍えるような指が差し込まれる。
「凶夢を数多に結びて……」
 私は分解された。


 そんなメタ小説っぽい妙な雑文の構想を練りながら絵を描く毎日です。
あー、もう。
だいたい二次元に三次元を表現するというのが無理のある話なんですよ。
絵描きというものは、常に光源を意識して立体を表現するべく悩みまくる生き物なのです。
「はあはあはあ、デッサン……デッサン……遠近法……消失点……パースペクティブ……ああーっ! なんでじゃー、なんでワシは絵が上手うならんのじゃー!」
 と、はだしのゲンが漫画の中で言ってた通りの台詞をこぼしつつ、結局は「まあ、下手なりに描きまくって研究して努力して上手くなるしかないよね」という結論になるのがいつもの事なのですが。
 立体を簡単に表現するには照り返しを導入すると良い、と学生時代に習ったはずですがまったくイラストレーターとして実践してなかった日本画出身の私ですから、イラストに反映するようになったのは最近だったりします。
おもしろいわー、照り返し。
強い光がフラットに物体に当たって反射するのを絵に表現するのにどれだけかかってんだ。また、光が回り込んで物体の反対側を照らす「照り返し」をしっかりと理解して描くのにどれだけかかってんだ、ばかばかばか! わしのばか! 低能! ドンガメ! 駄目男! 短足!
短足なのは関係ないやろっ!
 自分を口汚く罵りつつセルフツッコミをして、今日も光を意識して楽しく絵を描いています。
いやぁ、レンブラントって本当に凄くて画期的な光源センス持ってたんだーと、再確認。
ところで上手くなんのかなー、ワシ。
 お絵かき人交流サイト「pixiv」とかティーンエイジャーなのにプロ顔負けっつーか目を剥いて舌を巻いちゃうほど上手い人々がゾロゾロいるのを見てビックリ仰天ですよ。
 私の場合、若いのに上手い子を見かけても「へー」と思うだけで劣等感というのは抱かない方です。(←多少は抱くらしい)
こんなに若いのにパソコン絵でクオリティの高い絵が描けるというのは、何か短期習得の道があるに違いない! そうに決まっている! オレにも出来る!
 と、身をわきまえないポジティブ野郎ですので、地道にモリモリ描いていきますよもう。

▼ちょっとぉ、これどうすんの……ってボヤきたくなるほど本が積まれています。
なんで枕元って気がつくとタケノコのように本が積み上がってますか。
 ボヤいても仕方ないので、読書する時間を意識して消化していきたいと思います。
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コメント 2

新潟の美容院からコメント

ブログの更新大変だと思いますが、応援しています☆

by 新潟の美容院からコメント (2011-02-22 09:28) 

Wyrem

ありがとうございます。
頑張りますっ。
by Wyrem (2011-02-23 02:19) 

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